鹿島、初のAFC制覇へ！満員のスタジアムで迎えよう！

鹿島アントラーズ初のAFCチャンピオンズリーグ決勝進出をかけた韓国の水原との準決勝はまさに激闘だった。1st-legを3-2で勝利したもののアウェイゴールを2点も与えてしまった。2nd-legも0-1で前半リードしていたが、後半早々3点を奪われ絶体絶命。それでも引き分けまで持ち込み合計6-5で決勝進出を果たした。念願のアジアのタイトルまであと180分…。

平畠啓史 Jリーグ54クラブ巡礼 - ひらちゃん流Jリーグの楽しみ方 - (ヨシモトブックス)

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内弁慶とバカにされ

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内弁慶…、国内タイトル19冠を誇る鹿島アントラーズがアジアで勝てない様を他クラブサポにバカにされたものだ。AFCチャンピオンズリーグでの鹿島の最高リザルトはベスト8、しかも10年も前の話。

流れが一気に変わったのはきっと2016年のクラブW杯。あのレアル・マドリード相手にあと一歩まで迫り準優勝を果たし「世界相手にもやれるんだ！」って思えたのはもちろん「絶対にアジアのタイトルが欲しい！もう一度クラブW杯へアジアのチャンピオンとして出場するんだ！」という強い想いとなった。

血を繋げる。勝利の本質を知る、アントラーズの真髄

作者: 鈴木満
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2017年は最後の最後でJのタイトルを失った上にAFCCLもベスト16で終えた…ルヴァン杯、天皇杯まで獲れずにまさかの無冠だった。それゆえ2018年は勝負の年！全部のタイトルを獲ってやるんだ！と駆け抜けてきた。そして初の準々決勝進出、準決勝進出でベスト4へ。

やっとの思いでトーナメント東の山の決勝枠をかけて韓国の水原と闘ったわけだが上記の通り本当にギリギリの死闘だった。以前の内弁慶と揶揄された頃のアントラーズだったらズルズルと点を取られ続けるだけだっただろう…でも今は違う。取られたら取り返す！選手達から強い想いが感じとられる。

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ジーコの存在と新加入のセルジーニョ、そして

大きく変わった要因として考えられるのはテクニカルディレクターとしてアントラーズに復帰したジーコの存在だろう。鹿島を離れてからもちょいちょい気にかけて訪問してくれていたジーコ。今年の5月にもこんな感じで遊びに来てくれたんだよね…そこにいるだけで大きな存在。鹿島の全ての源といってもいいジーコと再び一緒に戦えるようになるなんて思ってもいなかった。

7月にジーコが就任すると発表されるとクラブは大きく動いた。まさかの絶対エース金崎夢生と鳥栖のチョンスンヒョンをトレードし、ペドロジュニオールをレンタルで中国へ。外国人枠をひとつ空けて新しいブラジル人選手を獲得。ブラジルのアメリカFCから加入したのは23歳のセルジーニョ、ジーコ直々の推薦だったらしい。そして彼はすぐに結果を出した。なんと言えばいいのかな、今までのアントラーズになかったようなプレーをするんだけど根底にはしっかりアントラーズイズムみたいなものはあって。何年も居たような感じさえするくらい完全にフィットしてる。すごい選手が来たもんだなぁ…しかも23歳って。

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昨年加入し大活躍中の韓国人GKスンテを兄さんと慕うスンヒョンも素晴らしいDFだ。W杯後にベルギーに移籍した植田と怪我をした昌子の穴をどう埋めるのかが早急な課題だったが、彼の存在がとても大きかった。そして今年加入した犬飼、怪我から復帰した若手の町田の3人でうまく回せるまでになった。正直ここまでうまく回るとは…むしろ以前より安定したとさえ思えたくらいだ。来シーズンに向けても好材料だと思っている。

特に町田浩樹には期待しかない。地元生まれで190cmとDFとしてフィジカルにも恵まれながら足元も器用。あと足りないのは経験だけ、大きな怪我を経験し一回り大きくなって帰って来た町田には要注目です。

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西大伍という存在

そして最後に。皆さんは西大伍選手を知っていますか？Jリーグ大好きなサポーターならご存知かと思いますが代表経験も少ないため一般的にはマイナーな存在。でも鹿島サポなら試合に絶対に欠かせない存在、他サポなら厄介な存在として間違いなくクラブの中心となっている選手なんです。

昨年末の怪我さえなければロシアW杯に出場していたかもしれない。W杯に出る為にサイドバックをやっているとまで言っていたので本当に出たかったんだろうな。鹿島サポはもちろん他サポでも西大伍を代表に推す人は多い。ゴールキーパー以外の全てのポジションを器用にこなせる天才肌、積極果敢なプレースタイルは見ているものをワクワクさせ高揚させる。そんな彼が鹿島アントラーズにいる今を目にすることができる私は本当に幸せなんだと思う。