政府介入で携帯電話料金は安くなるのか
2015年12月16日に「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」が開催されました。家庭内消費の中で携帯電話代の割合が高いということで政府から大手キャリアに「料金をさげろ」という異例の事態。docomo、KDDI、SoftBankの三社の社長に直々に通達されました。まあ大人の事情があるにせよ、正直納得できない料金形態ではありましたから…その辺は改善して欲しいんだけど。
全然安くならないカケ放題
2015年の夏にauがいち早く「スーパーカケホ」というサービスを始めました。カケホの場合無制限だった通話時間を5分以内にするかわりに1,000円安いというもの。5分以内で通話が終わるライトユーザーはたくさんいたと思います。が、これには罠があって。
カケホの場合データ定額が2GBを選べたのに、スーパーカケホだと3GB(他社だと5GB)からしか選べない。トータルで見ると実はそうかわらないということになる。スーパーカケホを使う方の中にはデータ通信だってほとんど使うことなく少ないものを選びたい人が多いはず。しかしそれをさせない大手3社…。MVNOにすればいいじゃん!といいたいところだが、こういうライトユーザーは自分であれこれ調べるのも難しい層だと思うし、MNPなんてどうすればいいの?って感じでしょう。
現状のプランでせめて最小の組み合わせを
もし現状の料金形態でデータ定額2GBが選べたとしたら。
- スーパーカケホ 1,700円
- データ定額 3,500円
- LTE NET 300円
合計で5,500円、今までより700円安くなる。たった700円といわれるかもしれないが年間8,400円安くなると思うとかなり大きい。auスマートバリューが適用されれば4,566円にまで下がる。この辺りが大手キャリアに取って無理のない落としどころじゃないだろうか。実際に5,000円以下という数字も総務省の方から出ているらしいし。
もう一段階踏み込んで
年割 | お申込み受付終了プラン:スマートフォン・携帯電話 | au
auで「年割」という使用年数による割引があったはず…と調べてみたら、受付が終わっていた。受付終了前に申し込んでいたとしてもカケ放題プランは割引にならない。この辺りがもし適用されればいいのになと思う。MNPをした方へのキャッシュバックを考えたら可能な範囲だと思う。こういう層は結局定着しないし、キャリアに取っては得な存在にはなり得ないと思う。割引率は最大10%でもいいと思うので、もっと長く使ってくれている層を大切にしてみては。
あとは定額1GBか1.5GBプランの新設。1GBで2,400円、1.5GBで3,000円くらいが良さそうか。これができたら4,400円、auスマートバリュー適用なら3.466円になる。現状より約3,000円安くなるわけだ。ここまでは難しいかもしれないが…。
2年縛りがなくなったら
もうひとつの問題は「2年縛り」といわれる制度。2年間継続して使うかわりに基本料金を安くしますよ、というもの。2年以内に解約すると違約金がかかる。まあこれはわかるんだけど、2年使ったらまた2年自動的に更新されて次の2年の間に解約しても違約金がかかる。これはどうなんだろう…と長年思っているのだが。2年ごとに違約金が減っていくなどがあれば多少しょうがないと思えたりするかもだけど。
もしこれがなくなったら料金は確実に上がると思うしスマートフォンの価格も上がると思う。そうなってくるとまた問題がありそうだけれど料金形態はシンプルになっていくんじゃないかと思う。
スマートフォンの価格に関しては日本国内にはハイスペック機種しか入ってきていない現実がある。実は廉価な端末も世界には出回っていて、これが国内にも入ってくればライトユーザーは低価格で端末を手に入れることができる。電話とLINEとネットが軽くできればいいや、という人にはいい選択肢になるのでは。
なんにせよ料金横並びでということ自体どうなのかなと思うし(SoftBankは他社が新しい価格を発表するとその日に追随するなど)一括0円やスマホ価格を上回るキャッシュバックなどで勝負しないで欲しいなと。