3DCGに頼ってつけなくなる"嘘"。
最近のアニメは3DCGを落としこんで2Dにして表現する手法が多々使われています。セルアニメではなくデジタルならではの手法です。例えば弱虫ペダルの自転車走行シーン。それによって作画がかなりの手間が省けるようになったのも事実。
でもそれはいい意味での嘘がつけない、ということにもなってしまいました。例えば有名な宮崎駿監督などが「ルパン三世カリオストロの城」のカーアクションシーン。あれを3DCGで再現し落とし込んだら。たぶん宮崎監督の作った映像ほどの臨場感は作れなかった。宮崎監督の作った「嘘」がより臨場感をもたらしているわけです。
特撮にしてもアニメにしても漫画にしても。ありとあらゆる嘘をカタチにして表現してきた。そしてそれが歴史となってきた。嘘=表現力ですね。実際にはありえないものをカタチにする。それが3DCGに頼りきってしまうとできなくなってしまうように思えます。たぶんそれを制作者側も気づいているはず。その難点をどう克服していくのかがとても楽しみだったりします。
ルパン三世 カリオストロの城 スタジオジブリ絵コンテ全集第II期
- 作者: 宮崎駿
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2003/04/23
- メディア: 単行本
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