日本のゲーム業界はセルシェーディングで戦え!
日本はもうグローバルなゲーム業界では戦えない、かなわない。本当にそうなのだろうか。私はそうは一度たりとも思ったことはない。そもそも頂点というのはひとつだけではない。違う頂を登ればいいだけなのである。
以前このブログでもとりあげた「二ノ国」などで使われる、ポリポリゴンゴンなのにアニメに見える「セルシェーディング」という技術(おおざっぱにまとめます)。そのセルシェーディングの使い方でとても興味深い記事があったのでご紹介。上から順番に読んでもらえるとありがたい。
GUILTY GEARシリーズっていうのは3D格闘全盛期になっても2Dアニメーションにこだわり特化し続けることで独自進化してきたという。それが今回のGUILTY GEAR Xrd -SIGN-ではとうとう3Dモデル化されたというのである。だが3D格闘になったわけではなく、セルシェーディングで再現した2D格闘、ということ。今まであった手法だけど、とにかく「すんげぇなーすんげぇなー」といいながら記事を読んでいた。記事の中から「すんげぇなー」をちょっと紹介したい。
興味深かったのがリアルな身体のモデルがあればSDの身体のモデルにポリゴンの調整なくボーンの伸縮のみで対応できること。しかもUnreal Engine 3の独自機能ではなくアークシステムワークスが開発した拡張機能ということ(後に発売になるUE4の標準機能になったらしいが)。3Dモデルをやったこと がある方ならわかると思うがたぶん手間が1/10くらいになるわけで。少ない人数でも対応できるということ。
参考までにポリゴン数で比較するとFF15のキャラクターは一体ざっくり10万ポリゴンで作られているらしい。そしてGGXのキャラはというと4万ポリゴン。アニメに特化した部分の手間を考えても半分くらいで済む。髪の毛一本一本を再現するのもいいのかもしれませんが、そうでなくてもすごいものは作れる。これも違う頂を登った結果かと。
開発環境であるゲームエンジンの新旧は関係なく、使い方や工夫でこれだけのものができるようになると教えてくれた。あえて古いエンジンを使うことでコストダウンや人員削減も図れる。少数精鋭で戦えることは大きくない会社にとってとても大きなことなんだと思う。その他にもたくさんのすんげぇなーがあった。フレームの話とかとにかくたくさん。是非全てを読んで欲しいんです。ものすんげぇーんです。
日本の中小ゲーム制作会社に残された頂はそう多くはないと思う。セルシェーディングは、唯一世界と戦える頂なのではないだろうかと思うのです。日本らしさが何を示すかはわかりませんが、これは私が思う日本らしさだと考えます。
GUILTY GEAR Xrd -SIGN- Limited Box
- 出版社/メーカー: アークシステムワークス
- 発売日: 2014/12/04
- メディア: Video Game
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